古九谷廃窯からおよそ100年後、加賀藩は卯辰山に春日山窯を開き九谷焼を再興。藩の豊かな財力をつぎ込み、百万石文化を花開かせていった。市内に点在する美術館や工芸館では九谷の名品を鑑賞できる。
文化4年(1807)、加賀藩が京都の名工・青木木米を金沢に招き、卯辰山山麓に春日山窯を開いて九谷焼を再興した。現在、その窯跡には「金沢九谷陶宗木米窯跡址」と刻まれた石碑が立てられている。
TEL 076-220-2194(金沢市観光交流課)
金沢市山の上町
加賀藩が創設した「御細工所」の伝統、技術、精神を生かし、伝統工芸の発展を図る目的で設立された。工芸棟には陶芸、漆芸などの5つの工房があり、ガラス越しに創作活動を見学することができる。
TEL 076-251-7286/金沢市卯辰町ト10
入館300円/9時〜16時30分/火曜(祝日の場合は翌日)休
九谷焼を中心に、古美術から近現代の美術工芸品まで県ゆかりの作品を収蔵。野々村仁清作の「国宝色絵雉香炉」や「古九谷色絵鳳凰図平鉢」は必見だ。平成20年9月まで改装のため休館。
TEL 076-231-7580/金沢市出羽町2-1
入館350円/9時30分〜17時 展示替期間休
常設展や企画展では、九谷焼や輪島塗、加賀友禅、金沢漆器、大樋焼といった県の伝統的工芸品36品目を一堂に展示。実際の工芸品にふれられるミュージアムショップやカフェも備えている。
TEL 076-262-2020/入館250円/9〜17時 第3木曜(12〜3月は木曜)休
加賀藩5代藩主から13代まで約170年かけて造られた庭園で、徽軫灯籠や雁行橋など見どころはつきない。近くには金沢城公園があり、石川門や復元された菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓がある。
TEL 076-234-3800(石川県金沢城・兼六園管理事務所)
金沢市兼六町/入園300円/7〜18時(10月16日〜2月は8時〜16時30分)/無休
平成16年の開館以来、コンテンポラリーアートの展覧会を次々と行い、全国から注目を集める美術館。無料ゾーンがあり、「タレルの部屋」や「雲を測る男」といった作品が鑑賞できる。
TEL 076-220-2800/金沢市広坂1-2-1
コレクション展350円(特別展別途)/10〜18時(金・土曜は〜20時)/月曜(祝日の場合は翌日)休
金沢までのアクセス
◆電車&バス
JR加賀温泉駅から北陸本線普通で54分、JR金沢駅下車
◆車
金沢東ICから約6km、金沢西ICから約7km